フーテンの寅さんがよく使う言葉に、”それを言っちゃあ、おしまいよ。”がある。この言葉は、第一作目で、ケンカの際においちゃんが言う「出てってくれ」に対して寅次郎が返すセリフ。第1作で渥美清がとっさに放ってしまったアドリブだったが、セリフの持つ意味に感心した山田洋次がその後脚本に多用するようになったという。(ウィキペディア) この言葉に、山田洋次監督は、「家族であれ、近所であれ、職場であれ、人と仲良くしていくには、非常に知的な努力が必要だと思う。ストレートに言えば角が立つことも笑い話にして、その奥に本音をそっとしのばせることが、文化的な暮らしといえるのではないか。」 世の中、情報化が進んで、ますますスピードや効率が優先され、”face to face”、人と接することが基本なはずの社会が、まさにネット社会に変わってきている。でも、やっぱり、140文字以内のツイッターやフェースブック、ブログだけじゃ、なかなか人間関係は築けないのも事実だと思う。