神崎聡(こうざきさとし)夢からはじまる
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2025参議院議員通常選挙の結果と今後の政局と県議会の役割

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令和7年7月3日公示、20日投開票の参議院通常選挙が終わった。参院選は自民、公明両党の与党が大敗し、非改選を合わせて参院の過半数を失った。昨年の衆院選に続く過半数割れであり、自民党中心の政権が衆参両院で少数与党になるのは結党70年にして初めての事だという。翌日21日の石破茂首相(自民党総裁)の記者会見で「比較第1党の責任は重い。日米関税交渉などに直面するなかで国政に停滞は許されない」として首相を続投する意向を表明した。
事実上の政権選択選挙となった今回の参院選であったが、就任後2回の国政選挙、都議選と選挙戦で次々と敗れたことを踏まえると、自民党最高顧問の麻生太郎先生が周囲に、石破茂首相の「続投は認めない」として退陣を迫る方針であることを伝えたとの報道は、当然だと納得する。
いずれにしても、石破政権が当面続いたとしても、衆参両院ともに少数与党の政権運営は益々不安定となり、野党の協力がなければ法案が通らないということになる。
米国との関税交渉をはじめ国内外に懸案が山積している状況の中で、与党も野党も、責任ある対応で国の針路を誤らぬようしないと大変な事態になりかねないと思う。

選挙結果を見ると、やはり自民を長年支えてきた岩盤支持層が安倍総理を失ったことで離れ、参政党や日本保守党など他の政党へ流れたのがわかる。自民党の支持基盤に地殻変動が起こっているような感じがしてくる。

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福岡県選挙区は、自民・公明両党が与党の2議席を維持した一方、立憲民主党が議席を失い、新たに参政党が議席を獲得した。立憲民主党が議席を失ったのは福岡選挙区の定員が3になった2016年以降では初めて。
選挙戦では、喫緊の課題となっている物価高対策としての給付の実施や消費税率の引き下げ・廃止、また年金などの社会保障や少子化対策、そして選挙選で急浮上した外国人に関する政策がなど論戦が交わされてきた。
福岡選挙区の投票率は55.66%で、前回・3年前の選挙を6.9ポイント上回った。また期日前投票者数は有権者の25%あまりにあたる107万4,958人で前回・3年前より、約30万人増えて、衆議院選挙を含めた国政選挙の期日前投票者数としては過去最多となった。

石破茂首相は政権続投の意向を明言したが、党内基盤は依然として脆弱であるから、自民党内の旧主流派・保守派からは、間違いなく石破続投に強く異を唱え、党内での“石破おろし”水面下で進められるのではないか。
今後は、党内の「ポスト石破」候補、さらには安倍派再編によって中堅・若手と言われる人たちの動きも加速することが予想される。結果として、党内抗争の表面化は、政権の求心力をさらに削ぐ結果になるのではないかと考える。
加えて、外交・経済面でも政権にとって厳しい局面が続く。特に米国との関税交渉において、農産品関税の見直しや自動車分野での譲歩圧力が強まっており、国内の農業団体や製造業界から反発が広がってくる。
こうした中で妥協的な対応を取れば、「地方を重視する」との石破首相の基本姿勢との矛盾が突かれることになります。特にJAグループや農政族議員からの離反が強まれば、党内支持のさらなる減退は避けられないのではないか
また、8月は政治的緊張が高まり、広島・長崎の原爆の日、そして終戦記念日が控えており、毎年、歴史認識や安全保障政策が焦点となる時期。こうした中で、野党勢力が、内閣不信任決議案を提出する事態になれば、与党内の造反が一定数出れば、可決の可能性も現実味を帯びてくる。ただし、野党間の政策の一体性や首班候補の調整では、不透明感が強く、果たして受け皿になりえるのかが問われると思う。

政権の基盤が揺らぎ、党内抗争や解散・総選挙の可能性が現実味を帯びてくると、福岡県政・県議会も少なからぬ影響を受けることになってくると思う。
国政の政局が混乱すれば、当然ながら地方への政策連携や予算配分に影響が出てくる可能性がでてくる。したがって、国政が不安定なときこそ、地方議会は「暮らしの最後の砦」としての役割を果たす必要があると考える。
行政チェック機能を高め、また県民生活の課題に即応する提案型議会へ転換し、知事との緊張関係と協調関係をバランスよく保つことが大事。
石破政権が今後どのような道を選ぶか、麻生最高顧問らがどう動くか、野党の対応によっても日本全体の政治地図は大きく揺れ動く可能性がある。その中で福岡県議会は、いかにして県民の安心・安全、将来のビジョンを守り抜くか。国に振り回されず、地域の「現場から積み上げる政治」の実践が、ますます重要になってくる。


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