神崎聡(こうざきさとし)夢からはじまる
last update 2020/07/10 17:24
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福岡県産炭議連・JR議連合同視察(北海道)

2月20日〜22日の日程で、福岡県産炭地活性化議連(産炭議連)並びにJR福北ゆたか線活性化議連(JR議連)の合同視察で
1.北海道の旧太平洋炭鉱の炭鉱展示館の事業概要
2.JR北海道釧路支社にて「釧網線利用促進の取り組み」等について
3.JR北海道本社にて「夕張支線の廃止」について、ヒアリングと意見交換を行ってきました。
特にJR北海道からの説明は、まさにJR日田彦山線復旧問題が大きな山場に差し掛かってきたこの時期に、大変参考になるものでした。なぜここまで復旧問題が長引いたのか、解決の糸口を見いだせなかったのか、JR北海道のこの二つの路線問題を通して、少なからず見えてくるものがありました。

JR北海道の経営構造は、新聞報道でもあったように、JR九州と比較しても経営構造は大変厳しいもので、特に石勝線事故やずさんな路線保守、エンジントラブル・不祥事問題など事業改善命令も出されていました。
そこで、「絶対に守るべき安全基準を絶対に維持する」考えに基づき、つまり安全投資や修繕費をしっかり確保することにより、平成28年度以降では460億円もの営業損失、大幅な経常赤字を計上していました。JR北海道では単独で維持することが困難な線区も2016年に発表されていまして、輸送密度が200人未満(片道100人未満)の線区(維持可能な交通体系とするためにバス等への転換について相談を開始)、輸送密度200人以上2,000人未満の線区(鉄道を維持する仕組みについて相談を開始)、既に「持続可能な交通体系のあり方」について話し合いを始めている線区などについての説明も受けました。
その中で2.釧網本線(釧路〜網走)は、観光線区としての線区特性を最大限発揮させるため、利用促進、経費節減、第2期集中改革に向けた検討の概要説明があり、特に利用促進策として
‖召慮鯆無ヾ愿との連携
Wi-Fi環境の整備・管理
1悗龍スペースを事務所・会議室等として開放し、鉄道利用を促す取り組み
ぅ好泪枋蟯券の活用、ヂ腟模輸送障害発生時の運休等の情報内容の充実
Ε蝓璽侫譽奪箸虜鄒
Д泪ぅ譟璽覦媼韻両成と教育の一環としてJR体験乗車の実施
観光利用としては、
WILLERと連携した観光鉄道としての利用促進
道東を周遊する観光商品の造成やキャンペーンの実施
4儻列車の乗車人員増加の取り組み(くしろし湿原ノロッコ号、SL冬の湿原号、流氷物語号)
ぅ好泪朶儻案内、外国語対応の実施
ケ萓でのイベント・施設などに関する情報共有や利用の働きかけ、「オホーツクSEA TO SUMMIT」の開催において釧網線を活用したコース設定により、釧網線のPRと利用促進
広域交通としては、
ヾ姥庁などによる出張時の鉄道利用促進など、観光線区をさらに磨く事業計画(アクションプラン)が素晴らしいものがありました。
それでも釧網本線の収支状況は平成30年度で収入が288百万円に対して、1,736百万円の費用となっていますから、営業損失は1,448百万円となっています。輸送密度は380人です。そこで上記の利用促進の取り組みの他にも、大人の休日倶楽部というJR東日本のシニア会員向けの観光の閑散期に北海道のすみずみまで送客する取り組みを行ったり、航空会社とタイアップした「ひがし北海道フリーパス」を設定し様々な特典を設け、北海道の感動”新”発見のキャンペーンを実施していました。
JR九州ななつ星のような豪華列車は作れませんが、地域とタイアップして今ある資源を活用し、北海道の大自然を楽しんでいただくための、SL冬の湿原号やくしろ湿原ノロッコ号、流氷物語号、2020年オホーツク花物語号、さらに東急と連携した「THE ROYAL EXPRESS 〜HOKKAIDO CRUISE TRAIN〜」など様々な企画に取り組んでいます。

一方、JR北海道本社では、石勝線(新夕張・夕張間)鉄道事業廃止の経緯についての話でした。新夕張〜夕張間は16.1km、列車上下10本、6駅で、輸送密度は60人/日、営業損失は166百万円です。平成31年に鉄道事業が廃止され転換バス運行を開始しえいます。老朽土木構造物の状況は橋梁対策工事として概算90百万円、トンネル対策工事として概算650百万円でした。
平成24年に夕張市市地域公共交通協議会が設置され、平成27年にJR北海道から「将来にわたって列車を運行するためには土木構造物の抜本対策として約7億円がひつようとなる見込み」との説明があり、夕張市から「地域交通を担う事業者として地域にとって最良の交通とは何かをともに議論していただきたい」と意見を受領したそうです。平成28年3月、夕張市議会にて、夕張市長が公共交通の見直しを表明、同年6月に協議会にて、「夕張市コンパクトシティ構想交通分科会」の設置を決議、そして同年7月にJR北海道が「持続可能な交通体系のあり方」公表、同年8月に夕張市長が、JR北海道社長に、「夕張市の財政状況や現在の地域交通の状況、夕張支線の状況を踏まえ、夕張市として、どのような交通体系が最良であり、効率的で持続可能なものかを一緒に考えていただけないか」「座して廃線を待つのではなく、攻めの廃線として提案した。地域公共交通のモデルを作るべく、ピンチをチャンスに変える発想で挑戦したい」「時だけが過ぎ、一番大変な思いをするのは市民であり道民である。廃線せざるを得ないならば、JRとともに、地域公共交通のモデルを知恵を出し合いながら作っていきたい」と夕張市長が述べられたそうです。その後、平成29年10月にJR北海道が改修した新夕張駅前広場に路線バス乗り入れを開始し、平成30年3月に「鉄道事業廃止」と「夕張市における持続可能な交通体系の再構築」に関する覚書が締結されています。覚書には、
‥監算業廃止日は、平成31年4月1日とする。
JRは夕張市に、今後20年間代替バスを維持するために必要な費用及び初期投資費用として、7億5千万円を支払う。
JRは、夕張市が整備する拠点複合施設のために必要な用地の一部として、南清水沢駅周辺の鉄道用地を譲渡する。
づ該線の鉄道設備の処理方は別途協議する。JRは、JR定期券利用者に対し、一定期間、鉄道定期運賃とバス定期運賃の差額を補償する。
ときの夕張市長は、現在の鈴木直道北海道知事です。その覚書締結時の市長の言葉が残されています。「JRという手段を残すことが目的となってしまう。本来の目的は、市民の移動、市民の足の確保を如何に守って行くかに尽きる」
新夕張駅では、鉄道とバス・タクシー等との結節機能強化が図られていました。夕張市拠点複合施設「りすた」(南清水沢駅)には、路線バス、デマンド交通、タクシーが乗り入れる公共交通ロータリーと待合交流スペースの整備により、屋内で待つことができ、施設内には多目的ホールや図書スペース・学習スペースが設けられています。

今回の視察は、地方の赤字ローカル線で地域の生き残りをかけて、
‥監擦砲茲誅線を維持するために観光をさらに魅力あるものにするために地域の資源を最大限生かした様々な企画や事業計画(アクションプラン)を実践している釧網線
∋続可能な交通体系を維持するために、廃線という選択で地域の足を確保した夕張支線
どちらも、これからが勝負で、今後どう変わっていくのかを問われてくるんだと思います。
私が一番印象に残ったことは、JR北海道の方が、「鉄道マンは、誰一人として廃線にはしたくないんです。」という言葉でした。そして、JRと沿線自治体が腹を割って話し合ってきたこと。結果、疑心暗鬼を生むことなく、終始本音の議論を尽くし、それぞれ線区が一体となって新たな道を切り拓こうとしている、この2点でした。
県議会の中で、JR日田彦山線復旧問題は、代表質問、一般質問、そして予算・決算特別委員会でも取り上げ、質問をしてきました。自分が出来ない時も、会派の質問原稿はすべて担ってきました。今回の視察で、地元選出の県議としてだけでなく、大事な局面だからこそ、諸先輩方のご指導を仰ぎながら、県議会の中において、その役割と責任の中で、どうすれば不通区間となっている住民の皆さんの役に立つことができるのか、そのためには何をしなければならないのかを考えなければならないと思っているところです。
小川知事は「鉄道による復旧に職をとす覚悟で臨む」と言ってきましたが、まさに大きな判断や決断しなければならない局面において、大事なことは「覚悟」なんだと実感してきたところです。

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