神崎聡(こうざきさとし)夢からはじまる
last update 2020/07/10 17:24
 HOME
HOME > 県政報告 > JR日田彦山線の復旧問題(令和2年2月定例会代表質問)

JR日田彦山線の復旧問題(令和2年2月定例会代表質問)

小川知事が今年度までに結論を出すと言ってきた、JR日田彦山線の復旧問題について代表質問で取り上げました。質問内容は以下の通りです。

次にJR日田彦山線復旧問題に対する知事の政治姿勢についてお尋ね致します。
平成29年7月の九州北部九州豪雨災害により被災したJR日田彦山線ですが、既に2年と9カ月経ちました。この間、県議会では一向に進展しない復旧問題に対して、知事に再三再四にわたり質してまいりましたが、今議会初日の議案説明では知事は、日田彦山線の問題について、「全力を挙げて、その早期解決を図ります。」と一言だけしか述べられませんでした。いったい知事は、どこを向いて、誰のための政治を行っているんでしょうか。これだけ県議会でも問題にしてきましたが、それで被災した皆さんに本当に寄り添っていると言えるんでしょうか。
なぜ、これだけ知事のリーダーシップを問うて、大きな政治事案になっている日田彦山線の復旧問題をたった一言で済ませたのか、知事の真意をまずお聞かせ下さい。

2月12日にJR日田彦山線復旧会議が、10カ月ぶりに開催されています。未だJR九州と地元との間に意見の乖離があり、丁寧な説明が必要である。JR九州からは新たなBRT案が示され、利便性向上や観光振興につなげる議論を深めていく必要がある。そして3月末までに復旧の方向性を目指すとして会議結果の報告を聞いています。
わが会派は、なぜここまで復旧問題が長引いたのか、解決の糸口を見いだせなかったのかを検証する必要があると考え議論を重ねてきました。
その結果、知事には大きな判断ミスがあったのはないかと指摘がありました。知事がどのような結論を出すにせよ、私たちは議会として指摘した上で、知事に質さなければならないと考えています。
私たちが知事の大きな判断ミスがあったのではないかと思われる一つ目は、JR日田彦山線復旧への初動対応の遅れであります。 同じ九州北部豪雨で被災した久大本線は1年後には復旧していますが、これだけ結論が先送りされたのは、本県の初動対応の遅れが原因だったのではないかと考えます。
二つ目は、JR九州側からの提案だった鉄道復旧を前提とした復旧会議が、1年前の知事の公共交通ネットワークの維持という不用意な発言により、先月2月12日の復旧会議でJR九州側からBRTによる復旧による具体策の提案がなされたことです。
三つ目は、九州北部豪雨から2年9カ月の間、日田彦山線で被災に伴う東峰村並びに添田町に対して、地域振興策、活性化策を図ってこなかったことです。被災地に寄り添う、県民一人ひとりが幸福感を実感できるような地域振興策が、JR日田彦山線不通区間に対してまったくなかったところです。
以上3つを指摘させて頂きます。

ここで、日田彦山線の沿革について触れさせて頂きます。
筑豊では石炭輸送を目的にした鉄道路線が、炭鉱経営者によって建設されてきました。筑豊の鉄道網は、ひとえに、石炭産業があったからこそだということはご承知の通りです。
知事はご存じだとは思いますが、日田彦山線の前身は、小倉鉄道であります。この小倉鉄道敷設に貢献したのが藏内次郎作公であります。
蔵内次郎作公は、弘化4年(1847年)、築城郡上深野村(現築上町)で庄屋の次男として生まれました。
蔵内次郎作公は明治41年(1908年)から5期にわたり衆議院議員を務めるとともに鉄道の敷設にも尽力し、大正4年(1915年)に、東小倉から上添田間の小倉鉄道を敷設したのであります。
藏内次郎作公は、大正5年には、藏内鉱業株式会社を設立し、大正8年(1919年)には全国6位の出炭高を上げました。大正14年(1925年)には年間生産量85万トンの石炭会社となり、同11位の飯塚・麻生商店の年間生産量70万トンを抜くほどの成長を遂げています。
また藏内家は、旧制田川中学校・現在の福岡県立田川高等学校や旧制築上中学校・現在の福岡県立青豊高等学校の創設にも尽力し、大分市・高崎山に万寿寺別院のため土地7万坪を寄進するなど地域に貢献しました。
このように藏内家は田川の発展に大きく貢献され、特に添田町の炭坑と非常にかかわりが深く、大正9年(1920年)の国勢調査の人口では、添田町は28,569人であり、当時の田川郡では一番人口が多く、人口の半分近くが藏内鉱業株式会社の関係だったということです。
このように藏内家が田川地域・添田町、そして日田彦山線に多大な貢献をされてきました。

そこで知事にお尋ね致します。知事は、この日田彦山線の鉄道での復旧に政治生命をかけるとまで言われましたが、2年と9カ月間、JR日田彦山線復旧問題が解決できなかったことに対して知事の政治責任をどう考えているのかお尋ね致します。

また、この間、日田彦山線の被災に伴う東峰村・添田町への地域振興策・活性化策がまったく行われてきませんでしたが、それは何故なのか、併せて、これから東峰村・添田町への県としての地域振興策をどう考えているのか、被災地に寄り添うと言われている知事のご見解をお尋ね致します。

さて知事は、9月定例会わが会派の代表質問で、JR九州と住民の皆さんが意見交換を行うことによってJR九州の考え方を直接聞く、そして地域の皆さんの思い、声を直接JR九州に伝えていく、そのプロセスを積み重ねていくことが重要であると答弁されてきました。
東峰村では10月15日、JR日田彦山線の不通区間の復旧案について、JR九州による住民説明会の参加者から集めたアンケート結果を公表しています。条件なしの鉄道復旧を求める回答が9割を超え、BRTが望ましいとする回答はありませんでした。
東峰村の住民の皆さんでつくる「日田彦山線の完全復旧を求める会」では、「鉄道での復旧」を、JR九州の責任において被災自治体に運行費用を求めることなく早期に行うことを要求する要望書が知事並びに議会に提出され、先月には、1万7千9百6名の街頭署名がJR九州に提出されました。
一方、添田町でもJR九州による住民説明会があり、アンケート調査の結果が新聞報道され、添田町のホームページに掲載されています。BRTでの復旧が多いとの回答でありますが、あくまでも鉄道による復旧は毎年1.6億円の地元負担を前提にしたアンケートです。その後、2月25日、27日に添田町ではBRTを前提とした住民説明会を実施しています。 そこで知事にお尋ね致します。2月12日の復旧会議でも沿線自治体の温度差が報道されていますが、なぜ東峰村と添田町は、同様の被災を受けているにもかかわらず、これだけ温度差が出てくるのか、知事はどのように分析をされているのでしょうか、お尋ね致します。

また、県執行部が被災した沿線自治体に対して、「鉄道での復旧は難しい、鉄道案の代わりにJRから地域振興策を引き出す交渉もしてはどうか」と打診をしたという報道が掲載されていました。復旧会議中でもあり、JR九州の意をくんだと言われても仕方がない言動だと思いますが、この報道の真相と真意をお聞かせ下さい。

また、2月12日の復旧会議では、JR九州側から、路線バス付近などへの専用停留所設置、バリアフリー機能のある車両導入、既存鉄道との円滑な乗り換えの実現、鉄道跡地の観光資源への利活用などのBRTの詳細が提示されました。JR側のBRT案では彦山駅から筑前岩屋駅間の釈迦岳トンネルだけが提示されていますが、地元から、添田駅〜彦山駅間、また筑前岩屋駅〜夜明駅間でのBRT路線要望は議論があがっているのでしょうかお尋ね致します。

沿線自治体・特に東峰村の住民の皆さんに対して、知事ご自身はきちんと説明をされるのでしょうか。知事が結論を出すことにより、JR九州にどのような影響を及ぼし、その責任を知事はどのようにお取りになるのでしょうか。
どのような結論を出されるのかわかりませんが、知事が結論を出したことによる影響と責任についてご所見をお尋ね致します。

知事答弁骨子
問 日田彦山線問題の解決に期間を要したことについて
○ 平成29年7月の発災直後、鉄道復旧を願う住民の皆様の思いを受け止め、地元の県議会議員の皆さん、沿線の町村長とともに、JR九州本社を訪ね、鉄道による早期復旧を要請した。
○ また、平成30年10月には、関係自治体に呼び掛け、一緒に国土交通省事務次官、鉄道局長と面談し、路線の適切な維持に向けた指導をJR九州に行うよう要請した。
○ さらに、JR九州が、運行経費に係る自治体の財政支援を求めてきた際には、青柳社長と面談し、直接、早期鉄道復旧に向けた地域の思いを伝えるとともに、このことについて再考を要請してきた。
○ このほか、政府・与党に対する「国の施策、制度、予算に対する提言・要望」にあたっては、日田彦山線の早期復旧を最重点項目の一つとし、県議会とともに要望を実施するとともに、九州地方知事会を通じても同様の要望を行ってきた。
○ こうした中、昨年4月の復旧会議において、JR九州からは、鉄道で復旧するには財政支援を含む1億6千万円の収支改善が必要とした上で、財政支援を前提とした鉄道復旧案のほか、新たに、BRTや路線バスによる復旧案の提示があり、地域の意見を聞いていくこととなった。
○ その後、地域での意見交換を経て、2月12日の復旧会議では、
‥監刺旧のためには、財政支援を含む年間1億6千万円の収支改善がなぜ必要かということについて、JR九州は地元の皆さまに引き続き丁寧な説明に努める。
■複匐綵からの新たな復旧案について、地域振興策や観光振興、利便性向上の観点から、JR九州としてブラッシュアップした上で、次回の復旧会議で議論する。
3月末までに復旧会議を開催し、復旧方針の合意を目指すという今後の方針が確認されたところである。
○ 私としては、沿線住民の皆様の思いを受け止め、鉄道による復旧、そして、地域にとって最善の方法は何かということを考えながら、これまで、関係の皆さんと一緒になって、また、私自身取り組んできたが、今日まで、復旧方針の決定に至っておらず、申し訳なく思っている。引き続き、具体的な方策の決定に向けて全力をあげてまいる。

問 東峰村・添田町の地域振興策について
○ 被災地の復興のため、これまで、商工業者向けの低利融資、国の「小規模事業者持続化補助金」の県による上乗せ補助を行うとともに、「復興支援プレミアム付き地域商品券」の発行支援、旅行需要の喚起のための「ふくおか応援割」の販売などを行ってきた。
また、多くの窯元が被災した小石原焼の復興のため、村とともに共同窯を設置し、県庁ロビーでの販売会も行った。
○ これらに加え、地域振興のため、添田町については、日田彦山線貸切列車の旅や英彦山紅葉バスツアーを実施するとともに、観光情報誌「はっち」で沿線地域の魅力を紹介し、地域外からの観光客の誘致にも取り組んできた。
○ 東峰村については、朝倉地域周遊バスツアーを実施したほか、農家と地域住民が連携して修学旅行などを受け入れる朝倉型グリーンツーリズムを行ってきた。周遊バスツアーでは、昨年度までに約140名の方が東峰村の窯元や味噌工場などを訪れ、修学旅行の受入れでは、今年度、7校33名の生徒が東峰村で農業や村の生活を体験した。
○ 今後も、このような取組みを進めるとともに、添田町、東峰村の地域振興に向けた取組みに対して、将来にわたって息の長い支援を行っていく考えである。

問 沿線自治体の復旧に向けた考え方について
○ 2月12日の復旧会議では、沿線の各首長から復旧案に対する地元意見の報告がなされた。
○ 東峰村の澁谷村長からは、「この鉄道は災害で失われたものであり、JR九州が原形復旧すべき。復旧したあとに、今後の運営方法は協議すべき。」というのが主な意見であると報告があった。
○ 一方、添田町の寺西町長からは、「原形復旧を求める」意見と「新しい交通での地域の復旧を目指すべき」との意見の両論があり、共通して、「ネットワークの確保、利便性の確保、将来的に継続できる、地域が元気になる復旧・復興」を求める意見があったとの報告があった。
○ 参加の首長さんは、それぞれの地域の皆さんの気持ちを背負っての発言をなされたものだと考えており、私としては、東峰村では、あくまで原形復旧を求める意見が多く、一方で、添田町では、JR九州が示す3つの復旧案では不十分であるものの、ネットワークの確保や将来の地域振興につながる復旧案を求めていると受け止めている。

問 「県執行部が地域振興策を打診した」という新聞報道について
○ 日田彦山線の問題の解決にあたっては、地域住民の皆様の生活の維持、沿線地域の振興につながるものでなければならないことから、鉄道復旧を断念するものではないと断った上で、「住民の皆様にとって何がいいのかという観点で、将来の地域振興につながるような提案はないのか、JR九州からの提案も聞いてみたらどうか。」といった趣旨で両首長と話をした、との報告を受けている。

問 BRT専用道区間について
○ JR九州が提示したBRT専用道区間は、彦山駅から筑前岩屋駅間の約7.9キロメートルとなっている。
○ 添田町で2月末に行われた住民の皆様とJR九州の意見交換では、「行楽シーズンには道の駅周辺で渋滞が発生するので、添田駅から豊前桝田(ますだ)駅までは専用道区間でお願いしたい。」といった声もあったとお聞きしている。

問 知事の決断が及ぼす影響について
○ 2月12日の復旧会議では、「3月末までに復旧会議を開催し、復旧方針の合意を目指す」という今後の方針が、関係者間で確認された。
○ この会議を受け、添田町では住民の皆様とJR九州との意見交換が行われており、東峰村においても、復旧会議の結果を村民の皆様にお伝えする予定であると聞いている。
○ 私としては、こうした意見交換を積み重ね、その結果も踏まえて、被災前と比べ、
 ̄森塰椰瑤箴莵濂椎修幣貊蠅反堯▲丱螢▲侫蝓鴫修覆匹陵便性が向上するか
交通ネットワークが長く継続できるか
4儻や地域の振興につながるか
といった観点から検討し、添田町・東峰村の両首長と協議を行った上で、年度内に復旧の方向性について決断していきたいと考えている。
○ その上で、先ほど申しあげたように、添田町、東峰村の地域振興に向けた取組みに対して、将来にわたって息の長い支援を行っていく考えである。

再質問
JR日田彦山線復旧問題の東峰村と添田町の間で復旧をめぐる温度差が出ているが知事はどのように分析されているのかと質問しましたが、明確な答弁ではありませんでした。また、東峰村の住民の皆さんに対して知事ご自身説明されるのでしょうかという質問にも答えていませんので再質問を致します。しっかりお答え下さい。
知事からは、東峰村と添田町、それぞれの意見を受け止めているとだけの答弁でしたが、質問は、なぜ同様な日田彦山線の被災で、隣接している村と町で、復旧への温度差が出てきたのか、それをどう分析されているのかをお尋ねしているんです。もしかしましたら、知事や執行部の方は、東峰村・添田町の住民の方の暮らしの様子や生活の実態を知らない、分かっていないのではないですか?
東峰村と添田町での温度差が出てきているのは、不通区間となっている添田〜夜明間の不通区間を利用している住民の皆さんの通学や通院、あるいは買物などの生活圏が影響しているのではないかと私たちは考えています。
つまり、被災したJR日田彦山線沿い添田町の利用者の生活圏は、日田方面に行くことはなく、田川・小倉、飯塚への利用が大多数であります。しかも大半の添田町住民は、現在、不通区間となっている添田駅〜夜明間は利用していません。
したがって、添田町の住民の皆さんは、日田方面へのアクセスは殆ど頭になく、現在、終点となっている添田駅での乗り継ぎの利便性が向上すれば、停留所も増えるBRTの方が鉄道よりも良いのではないかと思うのは当然のことです。
一方、東峰村の住民の皆さんは、生活圏が日田方面・朝倉・うきは方面ですから、田川への利用よりも夜明行きへのアクセスが重要となります。したがって、全区間が不通区間となっている東峰村では、田川・小倉方面もさることながら、生活圏にある日田・朝倉・うきは方面であり、田川方面への利用が多い添田町とはまったく状況が異なり、東峰村と添田町では、温度差が出てくるのは当然のことであります。こうした地域の実態をわからず、被災した沿線自治体を一括りにし、被災した地域感情の混乱を招いた知事の政治的判断は非常に重たいものだと考えています。
ここは村全体が不通区間となり、村民生活が死活問題となっている東峰村の意見が最優先に考えなければならないと考えます。知事の所見をお尋ねします。また、東峰村民の意に反して、知事がBRTという結論を出した場合、あるいはJR九州が鉄道による復旧を断念した場合、東峰村の住民の皆さんは果たして幸せな生活が待っているのでしょうか。BRTという結論になった場合、東峰村の皆さんにとって、それが県民幸福度日本一であると知事はお考えなのかを再質問します。

知事再答弁
3点お答えをしたいと申します。私自身、復旧の方向性、これを決断するにあたりましては、村民の皆様の代表であります東峰村の澁谷村長とこの方向性、また、当地域の具体的な振興策について、協議を行いたいとこのように思っております。

そして、地域間の温度差、その背景についてお尋ねがございました。
この問題の解決にあたりましては、東峰村、今おっしゃいましたような状況、それから、ご意見、これはしっかり受け止める必要があると思いますが、同様に、添田町の置かれている状況、現状、そしてその意見についても、しっかりと受け止める必要があると私自身考えておりまして、それらも踏まえまして総合的に検討し、知事として決断をしていきたいと思っております。
その決断の結果がどうなるかということでございますけれども、私としましては、被災前と比べ、運行本数や乗降可能な場所と数、バリアフリー化といったの住民の皆様の生活の利便性が被災前と比べて向上するのか、その交通ネットワークがこれから長く維持継続できるか、観光や地域の振興につながっていくのか、そういった観点から、村民の皆さんにとって最善の方法は何かということを検討し、東峰村村長と協議を行った上で、その復旧の方向性というものについて決断をさせて頂きたいとこのように思っております。


その他県政報告はこちらから>>

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://hpb.rentalserv.net/cgi-bin/tb.pl?bid=1773&eid=2443

コメント

コメントはまだありません。

コメントを書く
名前

メールアドレス

URL

コメント


Copyright © Since 2005 Kouzakisatoshi.com. All Rights Reserved.

 


応援クリックお願いします にほんブログ村 政治ブログ 政治家(都道府県)へ
ランキング参加中


こうざき聡

Facebookページも宣伝

最近の記事

リンク

メインメニュー

RSS