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令和3年2月定例会一般質問〜大学入試改革及び新型コロナウイルスの影響による進路指導について

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令和3年2月定例会一般質問(大学入試改革及び新型コロナウイルスの影響による進路指導について)

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今年の大学受験は、受験生にとって五重苦とも言われました。これまでのAO(アドミッション・オフィス)入試が「総合型選抜」に、従来の推薦入試が「学校推薦型選抜」へと変わりました。そして、これまでの大学入試センター試験から代わったのが、「大学入学共通テスト」で、去る1月16日、17日に行われました。
この大学入学共通テストは、当初、入試改革の目玉とされていた「英語民間試験」と「記述式問題」の導入が見送られるなど、国の対応が現場の混乱を招きました。また文部科学省による入学定員が厳格に管理され、受験生にとっては、大変厳しい入試となりました。さらに追い打ちをかけるように襲いかかったのが新型コロナウイルスであります。
これまでの大学受験とはまったく異なる入試制度と環境に、受験生はもとより、保護者も戸惑い、翻弄され、不安を抱えながらの受験となったのではないかと思います。
私も保護者の立場で大学受験に関わり、いくつかの諸課題が見えてきましたので、来年度以降の入試を見据えて教育長に質問しました。

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問 福岡県の高校生・若人たちへのメッセージについて
○ この度、高校を卒業された皆さんは、新型コロナウイルスの影響で、思い描いていたような学校生活を送れず、不安や悩み、焦り、くやしさなどをたくさん感じながら最後の1年間を過ごされたことと思う。
○ しかし、苦しみやつまずきの多かったこの1年間で、逆境を乗り越える精神力や、人の喜びや悲しみに寄り添う心、他者と協力して新たな価値を生み出す力の大切さにも気付いたのではないかと思う。
○ 未来を担う若者には、この経験を糧に、自分の目標に向かって挑戦を続け、若者らしい自由で豊かな発想と行動力で人生を切り拓き、社会に新たな希望をもたらす原動力となることを期待している。

問 新たな大学入試に対応した指導や授業のあり方について
○ 大学入学共通テストは、いわゆるセンター試験と比べ、知識のみで解答できる問題が減り、理解の質を問う問題や、日常生活から課題を発見し解決方法を構想する場面、資料やデータ等を基に考察する場面など、学習の過程を意識した問題が増えている。
○ このような入試に適切に対応するには、知識・技能の確実な修得とこれを基にした「思考力・判断力・表現力」や「柔軟な発想で課題を解決する能力」を育成することが求められる。
○ このため今日の各学校においては、「主体的・対話的で深い学び」の視点から、課題についてグループで共に考え、学び、豊かな発想が生まれる授業や、現実の課題を考える中で学んだ知識がつながり、驚きや感動を伴う授業などが取り組んでおり、今後ともこうした授業改善を促進してまいる。

問 大学入試の多様化への対応について
○ 大学入試には、「一般選抜」、「総合型選抜」、「学校推薦型選抜」などの方式があり、特に私立大学においては、大学入学共通テストを利用する方式や一般テストと大学入学共通テストを併用する方式もあるなど、複雑化している。また、インターネットによる出願が主流になりつつあり、従前よりもきめ細かな指導が必要となっている。
○ このため、担任が責任を持って生徒の希望に沿った入試制度の情報収集・整理を行うことを基本としつつ、担任間、あるいは担任と進路指導担当者が連携した指導、さらには、大学による説明会を学校で実施することなどにより、生徒が適切に進路を選択できるよう努めてまいる。

問 今年度の学校現場での学習指導・進路指導について
○ 大学入学共通テストでは、英語民間検定試験の活用や国語と数学の記述式問題の実施が見送られたものの、問題の質は変化している。県立高校においては、その変化を想定して柔軟かつきめ細かな指導を行ってきた。
○ また、家庭の経済状況の急変に対応するため、あらかじめ日本学生支援機構の奨学金制度についての周知を行うほか、主に生活困窮世帯の生徒に対して、進路支援コーディネーターが様々な奨学金制度を紹介するなど丁寧な進路指導が行われている。

問 来年度の学習指導の具体的な対策について
○ 県立高校では、今年度の臨時休業期間中にオンライン学習の取組が始まり、現在、全校において実施が可能となっている。
○ また、通常時においても、ICTを活用した指導と従来の対面型指導の最適な組み合わせによる「新しい教育様式」を確立する取組を推進している。
○ 県教育委員会としては、教員のICT活用指導力研修の充実を図るとともに、学校がオンラインで相互に取組事例を共有できる仕組みを整え、県立高校全体の学習指導体制の充実を図る決意です。

問 県立高校卒業後の就職未決定者と今年度の課題を踏まえた来年度の取組について
○ 県立高校における本年1月末時点の就職未決定者数は、117名である。
○ これらの生徒については、引き続き丁寧な就職支援を行い、卒業後も本人の状況や希望に応じて連絡を取り、ハローワークや若者就職支援センター等と連携した求人情報の提供や会社説明会の案内など、きめ細かな支援を継続することとしている。
○ また、来年度は就職指導員を年度当初から配置し、学校を挙げての就職指導の充実にさらに取り組んでまいる。


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