神崎聡(こうざきさとし)夢からはじまる
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北海道富良野を舞台にした家族のドラマ「北の国から」

23年前の平成13年(2001年)夏に訪れた北海道富良野。北海道の富良野(麓郷)を舞台にした家族のドラマ「北の国から」が好きで、子どもたちを連れて行ってきた。そう「北の国からは」、大自然の雄大さ、美しさを背景に、自然と向き合う厳しさ、そして農業や地域の人たちの協力を通して人間としての生き方を考えさせてくれたすばらしいドラマだった。「北の国から」の田中邦衛が演じる五郎は、自然とともに生きよ、そうすれば死なない程度に恵みを受けられる、そんな言葉を五郎から二人の子供たちへという形で残している。翌年の2002年の「遺言」で完結しているが、どの時代にあっても、次の世代に何を引き継いでいかなければならないのかを問いかけているようなドラマだったんじゃないか。
23年ぶりの富良野は、ドラマ「北の国から」の舞台としてではなく、外国人観光客が殺到するインバウンド誘客が現状であり、少し寂しくもあり、大丈夫なのかという危うさも感じた。日本人観光客であればきっと、大自然の雄大さや風景を守ることの大切さを知り、ここで暮らす人たちの生活や文化・風習を学ぶために訪れているんじゃないかと思うが、外国人観光客には本当に地域資源の大切さが理解できるものなのかどうかわからない。”英彦山を世界へ”の取り組みも、ここのところをしっかり押さえてやることが大切だと思う。
「北の国から」で最後に五郎はこんな言葉を子供たちに遺言として残している。「金なんか望むな、幸せだけを見ろ。ここには何もないが自然だけはある。自然はおまえらを死なない程度には十分、毎年食わしてくれる。自然から頂戴しろ。そして謙虚に、つつましく生きろ。」自然と共存し、人間が生きていくために必要なだけの恵みを受けるという、このドラマの原点をいま一度考えたいと思う。

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「疲れたらいつでも帰ってこい。息がつまったらいつでも帰ってこい。くにへ帰ることは恥ずかしいことじゃない。お前が帰る部屋はずっとあけとく。布団もいつも使えるようにしとく」
「人に喜んでもらえるってことは純、金じゃ買えない。うン。金じゃ買えない」
「金があったら金で解決する。金がなかったら 智恵だけが頼りだ。智恵と、自分の、出せるパワーと」


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