神崎聡(こうざきさとし)夢からはじまる
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おらが村にも光ブロードバンド

第91回ライオンズクラブ国際大会が6月にタイ・バンコクで開催される。来期の役員でタイに視察に行こうという企画になり、参加することにした。それで今夜事前研修があったが、タイは2度目であり4年ぶりである。その時(麻生情報システム社長時代)の訪問の目的は、海外在住の日本人向けの健康管理システムを導入して、リアルタイムにそのデータを日本に伝送させようと構想だった。タイにとってのメリットは、当時FTA(自由貿易協定)で農産物や工業製品の輸出という問題があった。でも何よりも人材の市場開放を望んでいた。でも、日本側の規制があったので、それであればタイ国内にいる日本人向けに、予防医学(健康増進)サービスに取り組んだらどうか、という話を持ちかけた。選挙に立候補する時の基本政策に掲げている、海外青年協力隊の逆バージョンで海外青年受け入れ隊構想は、これの延長戦上にある。

実は今日は、添田町民会館で行われていた光ブロードバンドの町民説明会に参加したかった。添田町のような中山間地域は未だにブロードバンドされていない区域がある。民間通信会社も採算が取れないから整備されない。だから、どうしても公的機関で敷設しないと整備ができない現状にある。その点、山本町長は凄いと思う。限られた国(総務省)の予算から添田町が採択され、光ブロードバンドを構築するんだから。だからこそ町執行部は、それをどのように活用するかという構想をしっかり立てなくちゃいけないんだと思う。

前にブログで地域情報通信基盤整備を書いたが、津野や英彦山等ブロードバンドが利用できない地域があり、地域間の情報格差(デジタル・デバイド)を是正することにより、地域住民の生活の向上及び地域経済の活性化を図るという。また既にADSL等利用の町民にはこの機会に光ファイバへ切り替えを検討して下さいとのアナウンスであった。

問題は、例えて言うなら、「日田彦山線(ローカルだなぁ)か新幹線か」というようなもので、それで何を運ぶのか(どんなサービスを提供しようとするのか)という議論がすっぽり抜けている点である。光ファイバをどう使うかどのような目的(サービス)で敷設しようとしているのかという考えが書かれていない。国の補助があるにせよ総事業費7億1,124万円もかけるんであれば目的・どんな住民サービスをやろうとしているのかをしっかり説明してほしい。

添田町議会だよりを見ても、総務文教常任委員会で慎重に審議したとあるが、何を審議したのかまったく記載されていない。まず費用対効果がどうなのか、特に効果を知らせてもらいたいなぁと率直に思った。議会だよりを見ると、町議会議員の一人が「ホームページの今後」について質問をしているが、年間数十万のホームページ作成費用よりも、7億もかける光ファイバ敷設の方が重要であり、まったくお粗末な質問のようにも思う。ホームページの作り込み(クリックの回数等)なんて、昼休みに担当の町職員に口頭で話せば済む話である。

ITを駆使して生活の質を上げて21世紀にふさわしい地域社会(あるいは個人の情報発信)を構築していく上でも、具体的なコンテンツ施策を練り上げてほしい。例えば商工会の活性化(売上アップ・コスト削減)や福祉・健康分野での遠隔保健指導の活用、不登校や学力向上のための自宅での習熟度別学習、安心・安全な防犯・防災情報の提供と予防措置、都市と地方とのマルチハビテーション施策(テレワーク・SOHO)・・・といった目的が何より大事で、決して光ファイバ敷設そのものが目的であってはならないと思う。

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2008/05/15 03:15

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