令和5年6月14日、令和5年6月定例会一般質問で、初日一番のトップバッターとして質問に立ちました。自民党県団に入会して初めての質問でありました。
壇上に立ち、初当選して初めて質問した時のことを思い出してきました。「「規矩作法 守り尽くして破るとも 離るるとても本を忘るな」、「守破離」という言葉を胸に、これからの与えられた議会活動、議員活動に全力で頑張って参ります。今日の質問の冒頭に、この言葉を引用して決意表明しました。
質問テーマは、「出産・子育て施策の充実強化と出会い結婚応援について」と大きくくくりましたが、今、日本のもっとも深刻な課題であり、解決策がなかなか見出せない少子化対策の質問でした。様々な考え、ありとあらゆる政策を総動員して事に当たらなければならないと言う想いです。切り口も多種多様、誰に遠慮することなく、いろいろな人たちの様々な意見を自由闊達な議論をしていくことが大事なんだと思います。そのくらい少子化問題は危機感をもたなければならないんだと思います。
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質問と知事答弁骨子は以下の通りでした。
少子化対策は本県だけでなく、全国的にも最重要課題の一つであり、このままでは地域経済の活力を損なうばかりでなく、社会保障制度の維持が困難になることが予想されます。
そこで私は、近年の福岡県内の市町村別の合計特殊出生率と婚姻件数の推移を調査しました。驚くべきことに、令和2年度に公表された厚生労働省の資料によれば、県内60市町村の中で、田川市郡の合計特殊出生率が上位にランクインし、田川市郡1市7カ町村いずれも県の合計特殊出生率を上回っていることが分かりました。また、内閣官房の平成30年の統計によると、田川市郡では、生まれた子どものうち第3子以降が占める割合が、いずれも県平均より高い状況となっています。
一方で、田川市郡の平均県民所得については、市町村の経済規模や産業構造などを示す「市町村民経済計算」の「人口1人当たりの市町村民所得」で見ますと、県平均が約284万円であるのに対し、田川市郡は約209万円となっています。また、令和2年国勢調査の就業状態等基本集計において、15歳以上の労働力人口に対する完全失業者数の割合は、県平均が約4.6%であるのに対し、田川市郡は約7.6%となっています。
つまり、田川地域は、平均所得が低く、失業率も高いという状況にありながら、子育て世帯における第3子の割合が高く、合計特殊出生率は高い状況になっていたことは興味深い結果であると言えます。
通常、子育て・教育にはお金がかかることから、理想的な子どもの数と、実際の子どもの数との乖離が生じていると思われますが、田川地域では、このような一般的な常識とは異なる実態が存在しています。
�,修海任泙此�知事にお尋ね致します。厚生労働省が令和2年に公表されたデータで、田川市郡の市町村の合計特殊出生率が県の数値を上回っている理由について、県としてどのように考えているのかお尋ね致します。
(知事答弁)
令和2年度に国が公表した人口動態に関する市町村別統計によると、田川市郡8市町村の合計特殊出生率は、最も高いところで1.94、最も低いところで1.61と、県の数値1.50をいずれも上回っていたところである。
合計特殊出生率に影響を及ぼす要因は様々であるが、このような結果となっている理由として
・晩婚化が少子化の要因の一つとされる中、田川市郡の多くの市町村で、女性の平均初婚年齢が県平均と比べて若いこと
・また第1子出産時の母親の平均年齢が県内他市町村と比べて若いこと
・田川市郡では、保育所の待機児童が発生しておらず、令和元年度以降、0歳から2歳児を対象に保育の完全無償化を複数の市町村が実施するなど、子育て支援が充実していることなどが推察される。
私は、このような状況が生まれた背景には、田川地域における、子育て世代の生活保護を受けている世帯の増加が、関係しているのではないかという仮説を立てました。しかしながら、生活保護を受けている世帯の合計特殊出生率を示すデータが現在ありません。知事、ここは県として調査研究する必要性が極めて高いと考えますので、是非、調査を検討して頂き、相関関係・因果関係を分析されますように要望致します。
�△修海巴了�にお尋ね致します。生活保護を受けている世帯の出産・育児、教育費などに対して、どのような支援策があるのか聞かせ下さい。
(知事答弁)
保護費としては、世帯人員数に応じた生活費の他、妊娠時の栄養補給のための加算や出産費用、新生児のための寝具やおむつ代などが支給される。
教育費については、子どもの数に応じた入学準備金、入学料、クラブ活動費、高校受験料や教科書代等が支給される。
高校卒業後、就職する場合には就職支度費、大学等に進学する場合には進学準備給付金が支給される。
生活保護は、子どもの数が増加すれば、その分だけ支援が増える仕組みとなっていますが、生活保護を受けている世帯の合計特殊出生率が高いという結果であれば、我が国の少子化対策において重要な示唆が得られる可能性があります。
��そこで知事にお尋ね致します。私は、少子化対策のヒントが生活保護の支援策の仕組みの中に存在していると考えますが、知事の見解をお伺いします。
(知事答弁)
生活保護を受給している世帯の合計特殊出生率のデータがなく、生活保護と出生率の因果関係について検証することができない。
少子化対策については、特効薬はないが、子育て世帯の経済的負担を軽減し、若者が結婚や子育てに夢や希望が持てる社会をつくっていくことが非常に重要であると考える。
子どもの人数に応じた支援の仕組として、児童手当がある。
国において、児童手当について、
・全てのこどもの育ちを支える基礎的な経済支援としての位置づけを明確化するため、所得制限を撤廃するとともに支給期間を高校生年代まで延長すること
・こども3人以上の世帯数の割合が特に減少していることや、こども3人以上の世帯はより経済的支援の必要性が高いと考えられることを踏まえ、第3子以降3万円とすること
が2024年度中に実施できるよう検討することとされている。
県としては、国の検討状況について注視しているところである。
次に出会いや結婚を促進する取り組みについてお尋ね致します。一般的に、男女ともに、結婚を希望する年齢が若いほど、「理想の子どもの数」も多い傾向があり、早期に結婚を望む人たちの希望を叶えることが重要となってきます。そのために行政の取り組みとして、結婚をためらう要素を取り除く施策が必要だと考えます。
ためらう要素の中には、「結婚資金が足りない」といった経済的理由や、また「結婚後の生活資金も足りない」という懸念が挙げられています。そこで、経済的なインセンティブを導入することで、早期に結婚することが経済的にもメリットをもたらすような仕組みを考えることが重要です。
具体的には、これは国の税制に関して検討されるべきですが、結婚後の世帯を支援するための税制優遇措置や、子どもの数に応じて所得税控除が高くなる「N分のN乗方式」の導入も有効な手段だと言われています。これらの政策は国レベルで検討されるべきですが、県としても何ができるのかを議論していく必要があります。
�い修海巴了�にお尋ね致します。県として、早期に結婚し、多くの子どもを持ちたい、という人の希望が叶えやすくなるよう、どのような取り組みを行なっているのかお聞かせ下さい。
(知事答弁)
県では、若者に対するライフプラン教育を推進するため、高等学校の授業で活用する副読本の作成や、大学や専門学校へ講師を派遣し、「仕事」、「結婚」、「出産・子育て」といった自らのトータルライフプランについて、若いうちから主体的に考えてもらう取組を行っている。
また、就職間もない社会人が、出会い・結婚について具体的なイメージを持ち、それに向けた活動に踏みだすきっかけにするため、経済団体と連携し、出会いイベントの体験会やライフデザインセミナー等を実施している。
さらに、独身者の出会い・結婚を応援するため、企業・団体間マッチング支援センターでの異業種団体間による出会いイベントを開催しており、カップル成立率を向上させるため、今年度から新たに、AIが診断した相性の良いグループ間による出会いイベントの開催に取り組むこととしている。
このほか、市町村では、結婚後の経済的不安の解消と負担軽減を図るため、結婚して一定期間内の世帯を対象に、婚姻に伴う住宅の取得費用や引っ越し費用等を支援している。
県では、この取組を拡大するため、県及び市町村の担当職員で構成する協議会を設置し、活用を促している。
コロナ禍の影響で大きく落ち込んでいた本県の出会いイベントの開催回数及び参加人数については、令和4年度には開催回数が519回と、コロナ禍が本格化する前の令和元年度の開催回数444回を上回り、参加人数も令和元年度の8,779人には及ばないものの、6,991人にまで回復していました。
一方で、田川地区を含む筑豊地域では、令和4年度のイベントはわずか14回であり、参加者数も171人にとどまったと聞いています。
そこで知事にお尋ね致します。5月8日に新型コロナの感染法上の位置づけが2類相当から5類へ変更されたことを受けて、田川地区を含む筑豊地域での結婚を希望する方々の出会いの機会をもっと増やしていただきたいと思います。筑豊地域での出会いイベント開催回数の増加に向けた、県としての方策をお尋ね致します。
(知事答弁)
筑豊地域における出会いイベントの開催数は4地域で最も少ない状況が続いている。
このため、出会いイベントの実施主体として中心的な役割を担う出会い応援団体について、昨年度、筑豊地域の建設業などへ集中的に登録拡大の取組を行った結果、登録団体は令和元年度末の255団体から昨年度末は472団体に増加したところである。
また、今年度は、出会いイベントの開催に積極的な宿泊業・飲食サービス業等を対象に、出会い・結婚応援事務局の専任のコーディネーターが出会い応援団体の開拓を行うこととしている。
新たに登録があった出会い応援団体に対しては、コーディネーターが、イベント実施の意向確認や実施に向けた調整・支援を行い、今後のイベントの開催を働きかけていくこととしている。
これらの取組により、筑豊地域の出会いイベントの開催回数の増加を図ってまいる。
結婚や出産は、個人の自由な選択であり、誰からも強制されるものではありません。しかし、「出生率」は「社会を映す鏡」と称されます。低い出生率は、若い世代が家族を形成する上で直面する「生きづらさ」や「子育ての困難さ」が未だ改善されていないことを示しているのではないでしょうか。
今日の質問のように、行政では、どうしても少子化対策を経済的な観点から考えることに注力していくことになりますが、本来は、子育て世代や、子どもたち自身を主役にした支援のあり方や、将来世代を育むことへの、社会全体の視点についても、考えていく必要があるのではないかと思います。私自身も、「結婚に喜びや希望を感じる」、このことが何よりも重要だと考えています。若い世代が望む、新しい社会のあり方を、創り上げることが、少子化対策における重要な視点であるということを、最後に申し上げまして、質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。
2023.6.14 |