神崎聡(こうざきさとし)夢からはじまる
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令和7年2月定例会一般質問〜地域の文化財の保存と活用について

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令和7年2月13日、令和7年2月定例会一般質問です。質問テーマは、「地域の文化財の保存と活用について」ですが、田川郡川崎町の「藤江氏魚楽園」について取り上げました。藤江氏魚楽園は、国指定名勝として、長い歴史と貴重な文化的価値を有しており、地域の誇りであるだけでなく、全国から観光客を集める重要な資源でもあります。しかし、閉園から4年が経過した現在、管理が行き届かず、荒廃が進んでいます。このままでは取り返しのつかないことになるのではないかという危機感から質問しました。

PDFはこちらから(全文)

質問と知事・教育長答弁骨子は以下の通りでした。

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神崎質問

自民党県議団の神崎聡です。
私たちの地域には、「景観十年、風景百年、風土千年」という言葉が示すように、長い時間をかけて育まれてきた貴重な文化や自然があります。これらは単なる過去の遺産ではなく、私たちの歴史や伝統、先人の知恵を未来へ伝える大切な財産であり、次世代へ引き継ぐべき地域のアイデンティティそのものであります。
しかしながら、時代の変化や社会の発展に伴い、我が国の文化財が危機にさらされている現状があります。実際、文化財の老朽化や維持管理の担い手不足に直面している地域もあり、特に地方においては財政的・人的資源の制約が課題となり、行政の積極的な支援が求められています。
加えて、文化財保護法の趣旨に反する事案も各地で発生しており、このような状況は、文化財の保存や活用にとどまらず、地域の観光振興や教育活動にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。
本県においても、文化財の保存と活用に関する様々な取り組みが進められている一方で、法令順守の意識が不十分な事例や文化財を支える体制の課題が指摘されています。
田川郡川崎町には、国指定名勝の庭園「藤江氏魚楽園」があります。「藤江氏魚楽園」は、川崎町安眞木の静かな美しい谷間の集落にあり、室町時代の画僧雪舟が築庭したと伝わります。この庭園は、道教の神仙蓬莱思想と仏教に基づく宇宙観をあらわし、土塀の内側を仏の世界(彼岸)に見立て、配された石一つ一つが仏を表しています。庭園の中央には「心」の字を模した池があり、二つの滝石組を設けています。また、池は鶴を表わし、中島は亀を模した蓬莱島とされています。
江戸時代後期、漢学者・村上佛山が、ここを訪れた際、当主が庭園の命名を懇願されました。佛山は、詩経・大雅篇の一文「魚楽しければ、人また楽し、人楽しければ、魚また楽し」を引用し、「魚楽園」と命名しました。
1955年(昭和30年)福岡県の名勝に指定され、1978年(昭和53年)9月18日には国の指定名勝に指定されました。その後、一時荒廃が進んでいた時期がありましたが、2011・2012年度(平成13・14年度)に、国・県・川崎町の補助を受けて、所有者が保存修理工事を行い、文化財として適切な活用ができる状態になった経緯があります。
藤江氏魚楽園は、庭園の復旧工事のため2020年(令和2年)12月から一時休園していたところ、2021年(令和3年)2月に、庭園管理や除草作業を行う事業に対する補助金が過大に交付されていたことが判明したことなどもあり、県内有数の紅葉の名所は、再開の見通しが立たないまま現在に至っています。
藤江氏魚楽園は、国指定名勝として、長い歴史と貴重な文化的価値を有しており、地域の誇りであるだけでなく、全国から観光客を集める重要な資源でもあります。しかし、閉園から4年が経過した現在、管理が行き届かず、荒廃が進んでいるとの報告が寄せられています。
庭園の荒廃は、文化財としての価値を著しく損なうだけでなく、修復費用の増加や地域のイメージ低下にもつながる恐れがあります。
文化財保護法に基づき、国・地方自治体・所有者がそれぞれの役割を果たし、文化財を適切に保存管理することが求められていますが、藤江氏魚楽園の現状を見る限り、この役割分担が十分に機能しているとは言えません。地元自治体の川崎町は、地域の誇りである藤江氏魚楽園を積極的に活用するために、単費で駐車場やトイレなどの周辺整備に2億3,500万円の予算を投じてきました。しかし、現在のように、庭園の荒廃が進む中で、早急な対応が取られなければ、修復が困難になり、最悪の場合、取り返しのつかない損失を招く可能性もあるのではないかと考えます。

そこで教育長にお尋ね致します。
�‘9昌甬�楽園の荒廃の実態や所有者による管理状況について、県はどのように把握しているのでしょうか。
�△泙拭�藤江氏魚楽園が適切な状態で維持されるよう、これまで県と川崎町は、どのような対応を行ってきたのかお聞かせ下さい。
��今後、国指定の藤江氏魚楽園を、地域資源として活用していくためには、文化財としてしっかりと保存管理が行われることが不可欠であります。そのために、県はどのような取り組みを行っていくのかお尋ね致します。

教育長答弁

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�‘9昌甬�楽園の実態や管理状況について、現在、庭園内の水路やため池には土砂が堆積し、池の中には藻が繁殖している状況である。また、樹木の樹勢の衰えが目立ち、門扉の破損なども見られる。
所有者は、適宜草刈り等を行っているが、文化財の庭園としては、十分な管理とはいえない状況にあると考えている。

��魚楽園維持のための県と川崎町の対応について、県では、文化財保護指導委員の定期的な巡視や文化財専門職員の派遣などによって、状況を把握している。さらに、台風や豪雨の後には、被災の有無を確認している。
また、町は、所有者の承諾を得て、適宜現地確認を行い、必要に応じて県に報告を行っている。
なお、庭園の管理が不十分な点については、県と町が連携して、所有者と直接面談して改善を依頼するとともに、文書でも通知するなど、適切な管理を要請してきたところ。

�5�楽園の適切な保存管理に向けた今後の取組について、県では、これまでの取組を継続するとともに、魚楽園が国指定名勝であることを踏まえ、今年度中に文化庁の調査官を現地に招聘して、今後の対応について指導・助言を受けることとしている。
このような国・県・町で連携した取組を通して、文化財としての適正な管理がなされるよう、所有者に対して働きかけを行ってまいる。

神崎質問

さて、皆さんは、毎年年末に海外の日本庭園専門誌『ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング』が発表する日本庭園ランキング「しおさいプロジェクト」をご存じでしょうか。
先月、福岡県日田彦山線沿線地域振興推進協議会が開催された際、添田町の寺西町長がこのランキングを紹介されていました。「しおさいプロジェクト」は、日本の庭を規模や知名度ではなく、純粋にその美しさと質で評価し、各メディアや業界から注目を集めています。旅館や旧別荘を含む約1,000の候補地の中から、世界各国の専門家が選出した上位50の日本庭園が毎年発表されます。
2024年度の発表では、1位が足立美術館の庭園で、福岡県内では大濠公園日本庭園が9位、添田町の英彦山大権現が21位、41位にはアートホテル小倉ニュータガワ、47位には松風(しょうふう)園(えん)、48位には国指定名勝・旧藏内氏庭園が入っています。約1,000の候補地の中から、福岡県の庭園が5か所も50位以内にランクインしたことは、特筆すべきことだと思います。
日本政府観光局が1月15日に発表した2024年の訪日外客数(ほうにちがいきゃくすう)は3,686万9,900人となり、過去最多だった2019年を約500万人上回りました。前年比では47.1%の増加となっています。また、観光庁の「インバウンド消費動向調査」によると、昨年の訪日外国人旅行消費額は前年比53.4%増の8兆1,395億円となり、過去最高を記録しました。
現在、全国各地で景勝地(けいしょうち)や名所、文化財を活用した地域振興・観光振興が進められており、地域の魅力を発信し、観光客を誘致することで経済の活性化を図る事例が増えています。
本県にも、魅力ある名勝庭園や歴史的建造物など、多くの貴重な文化財が存在します。しかしながら、藤江氏魚楽園のように十分に活用されていない文化財もあります。このような地域資源を、地域の活性化につなげるため、特に筑豊地域において、県としてどのように取り組まれるのか、知事のご所見をお尋ね致します。
文化財は、地域の過去から未来への架け橋であり、私たちが守り伝えるべき貴重な遺産です。「藤江氏魚楽園」の開園を、全国の多くのファンの皆さんが待ち望んでいます。一日も早く開園されることを祈念して、私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

知事答弁

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地域資源を活用した地域の活性化について、県内には、川崎町の藤江氏魚楽園、飯塚市の旧伊藤傳右エ門氏庭園、築上町の旧藏内氏庭園など、7つの国指定名勝の庭園のほか、大濠公園の日本庭園や小倉城庭園など多くの地域資源がある。
市町村においては、このような庭園の持つ魅力を活かして、ひな人形の展示や雅楽の演奏会、夜間の特別開園やライトアップなどに取り組み、観光客の皆様の集客に努めておられる。
また、県においても、県観光情報サイト「クロスロードふくおか」や海外向け観光情報サイト「ビジット福岡」、あるいはSNS等を使って、これらの庭園などの魅力を発信しており、インバウンドを中心に、県内への来訪者は大幅に増加しているところである。
筑豊地域には、国内外からのさらなる誘客が期待できる様々な地域資源がある。
県としては、日田彦山線沿線の地域振興事業として実施している海外の映画やドラマのロケーションの誘致、英彦山巡礼路の開発などに取り組むとともに、川渡り神幸祭など地域伝統行事の維持・保存を支援し、地元市町村の皆様と一体となって、地域の活性化に取り組んでまいる。

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2025.2.13


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