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令和7年9月定例会一般質問〜英彦山・求菩提山の修験道文化における広域振興について

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令和7年9月19日、令和7年9月定例会一般質問。「英彦山・求菩提山の修験道文化における広域振興について」。

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〇英彦山は、日本三大修験山の一つに数えられ、古来より修験道の拠点として栄えてきた。
隣接する求菩提山もまた修験の道場として隆盛を誇り、両山はまさに「修験道の双璧」と言える。しかし現在、観光客数はピーク時の半分以下に減少し、文化財の維持や修験道の継承が大きな課題となっている。人口減少や担い手不足は深刻であり、早急な対策が求められている。
県においては、九州自然歩道を活用し、英彦山の修験道の歴史・文化に触れる「巡礼路を歩く旅」に取り組んできた。具体的には、
1. 宝満山から英彦山をつなぐ、急峻な箇所が多く難易度の高い「春峰ルート」
2. 皿倉山から英彦山をつなぐ、比較的歩きやすい「秋峰ルート」
3. 行橋市沓尾海岸の海水を英彦山へ持ち帰る「お潮井とり」の神事を受け継ぐ「お潮井とりルート」
といった特色ある三つのルートが開発され、旅行商品化されている。
さらに、護摩だき体験を組み込んだツアーや、登山用GPSアプリ「ヤマップ」を活用したデジタルスタンプラリーなども実施され、好評を得ている。また、日田彦山線BRT「ひこぼしライン」を活かした観光振興では、沿線の東峰村や添田町において、英彦山ゆかりの地を巡る体験や、小石原焼の土鍋で炊いた棚田米と地元食材を味わう体験など、地域の魅力を発揮するプログラムが展開されている。
今後は、修験道文化の振興と広域的な地域振興策を一層発展させることが肝要である。
英彦山には国指定重要文化財をはじめ、多くの石造物や建造物が存在し、求菩提山にも豊富な文化資源がある。しかし、個別の修理や保存にとどまるのでは不十分であり、山岳修験文化そのものを「文化的景観」として保全・活用する視点が不可欠である。
一方でスロープカーや登山道整備、巡礼路やBRTを活用した地域振興が進んでいる。
�,修海如∈8紊匹里茲Δ併楮�を講じていくのか問う。

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(知事答弁)
修験道文化を活用した地域振興策について
県では、令和3年2月、平成29年の九州北部豪雨で被災した日田彦山線沿線地域の地域振興を図るため、「九州の自立を考える会」や県議会の皆様の御支援の下、「福岡県日田彦山線沿線地域振興計画」を策定した。
この計画の中で、日本の三大修験山に選ばれる霊山である「英彦山を核とした新たな観光周遊・回遊の促進」を重点プロジェクトとして推進している。
具体的には、「英彦山を中心に、雄大な自然・景観と山伏の里としての歴史と山岳信仰の文化を活かした観光や交流、体験等の場の創出」を一つの方向性として、
・観光拠点創出に向けた宿坊の整備
・英彦山の修験道を巡る3ルートの開発
・スロープカーの車両更新
など様々な事業に取り組んできたところである。 今後も、東峰村、添田町とより一層連携を深め、「九州の自立を考える会」や県議会の皆様の御意見も伺いながら、修験道文化を活用した地域振興に取り組んでまいる。

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〇英彦山・求菩提山と宇佐神宮、さらに国東半島の六郷満山文化は、いずれも修験道や神仏習合の文化圏として強い一体性を有している。これらを結ぶ「修験道ツーリズム」を確立し、福岡・大分両県が連携すれば、「修験・神仏習合の聖地」として九州を代表する広域観光ルートを形成できる。それを国内外に発信することにより、文化財保全と観光振興の両立を図る有効な戦略となると考える。このことは観光振興のみならず、地域経済、教育、国際交流にも効果が期待できるものである。
��英彦山や求菩提山など地域資源を活用した大分県との広域連携について、知事の所見を問う。

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(知事答弁)
地域資源を活用した大分県との広域連携について
英彦山や求菩提山などで根づいている修験道文化は、古くから、大分県の宇佐神宮や六郷満山などと県境を越えて深いつながりがあるとされている。
県では、昨年4月から6月までの3か月間、大分県と合同で開催した「福岡・大分デスティネーションキャンペーン」において、両県のパワースポットである英彦山・英彦山神宮や宇佐神宮を紹介し、認知度向上及び現地への訪問を促すプロモーションを行った。
また、昨年12月に策定した「県境地域振興ビジョン」では、大分県や関係市町と連携したプロモーション活動に取り組むこととしている。
今後は、求菩提山などの修験道に関わる地域資源を活用した、にぎわいの創出についても、大分県と協議を行ってまいる。

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〇日本三彦山サミットは、平成3年から平成17年まで4回開催されたが、平成18年に雪彦山を抱える夢前町が姫路市に合併したことで開催は途絶えた。日本三彦山とは、新潟県の弥彦山、兵庫県の雪彦山、そして福岡県の英彦山を指す。三彦山はいずれも古来より修験道の山岳信仰と結びつき、地域の人々の心の拠り所であった。同じ文化圏を共有する山々と交流することは、精神文化を再評価し、後世に継承していく大きな意義があると考える。
三彦山を結ぶネットワークと「日本三彦山」というネーミング自体に強いブランド力があり、さらには、一自治体単独では限界がある観光振興・文化振興も、全国の「三彦山」と連携することで国・県への働きかけが強まり、補助金や事業採択にも有利となる等、地域活性化を目指した意義ある交流であると考える。
私は「日本三彦山」という強いブランド力のあるネーミングに加え、「日本三彦山サミット」によるイベントにより、一自治体単独では限界がある観光振興・文化振興が、地域活性化の起爆剤になり得るとも思う。
先月、新潟県の花角知事と服部知事が初の「連携会議」を開催され、観光や起業・創業、ものづくりなどの分野で連携を強め、交流人口の拡大や産業振興につなげていく方針で一致された。さっそく私も新潟県に行ってきた。そして弥彦神社に参拝し、弥彦村役場を訪問して、本間村長にもお会いしてきた。
本来、基礎自治体同士が主体となる取り組みについても、両県が広域的な連携を行おうとしている今回の機会を活かすことで、今後、新たな展開が可能となるのではないかと考える。
��このように新潟県と福岡県は、「三彦山」というところでもつながりがあると言えるが、この彦山に関するつながりを活用した新潟県との連携の推進について、どう考えるのか、知事のご所見を問う。

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(知事答弁)
「三彦山」というつながりを活用した新潟県との連携について
福岡県と新潟県は、食や酒についての強みや、伝統工芸品をはじめとするものづくりなどの分野で共通点があり、これまで、観光や起業・創業などの分野において連携を進めてきた。
こうした中、先月26日から27日までの2日間、新潟県を訪問し、両県における「Local to Local」での地域間交流を促進し、相互の観光や産業、文化の振興を一層図るため、「新潟県・福岡県連携会議」を初めて開催した。
今回の訪問では、まず、昨年7月に世界遺産に登録された佐渡市の「佐渡金山」や分散型宿泊施設のまちごとホテル、燕三条地域の「オープンファクトリー」、新潟市のスタートアップ支援施設などを視察した。
その後の会議では、「�ヾ儻�と食・酒の共同PR」、「��起業・創業」、「��ものづくり産業」、「�だこΠ篁困諒歔干萋亜廚裡瓦弔諒�野において連携を進めることで新潟県の花角知事と合意したところである。
人口減少問題や東京への人や財源の一極集中など、我々地方が複雑かつ困難な課題を抱えている中、新潟県の多くの関係者の皆様と地域をどのように活性化させていくべきか、様々な観点から意見交換を行った結果、地域間交流の要となるのは、そこに関わる「人の思い」であることを改めて実感したところである。
今後、両県の間でさらなる取組について検討する際には、お尋ねの「三彦山」についても、観光や文化、地域振興などの観点から、どのような可能性があるのか、まずは県内の地元自治体や関係者などの意向を伺ってまいりたいと考えている。

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〇今年の夏、『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』が公開60日間で観客動員2,304万人を超え、興行収入は330億5千万円を突破し、「千と千尋の神隠し」を抜いて、国内歴代2位となった。
令和2年決算特別委員会で、「鬼滅の刃」と英彦山との関わりについて触れたが、改めて申し上げる。
「鬼滅」とは、英彦山山系の「岳滅鬼山」に由来するのではないかとの説がある。「岳」は一の岳、二の岳の「岳」、「滅鬼」は「鬼滅)」を逆にした文字。山名の由来は、餓鬼道に落ちた亡者の心を滅するところから来ているとも言われてる。
また、英彦山の鬼杉、鬼の階段、鬼の割れ石など、鬼にまつわる伝説は数多く残されている。さらに、御祭神は天照大神の御子・天忍穂耳尊であり、「日の子の山」すなわち英彦山の名の由来ともなっている。鬼を滅する日輪刀との符合もうかがえる。
主人公・竈門炭治郎の師匠、鱗滝左近次の天狗の面は英彦山の天狗を想起させ、求菩提山には山伏姿のカラス天狗の伝承も残されている。水を操る力が伝わっており、水柱・富岡義勇の「水の呼吸」と重なる。
さらに、「竈門」の名は、平安時代末期の歌謡集「梁塵秘抄」に、「筑紫の霊験所 竈門の本山 彦の山」として記されている。
さらに、作中の炭治郎の家に伝わる「ヒノカミ神楽」は、継国縁壱の「日の呼吸」が形を変えて残ったもの。宮崎県椎葉村では尾前神楽には、「火の神うじいれ作法」(火の神神楽)があり、かまどに火を再生させる神聖な儀式が行われている。
そして英彦山でも修験道由来の神楽が伝承され、火伏せや五穀豊穣、悪霊退散を祈る儀式が、松明や篝火を用いて舞われてきた。現在では英彦山神宮での奉納は途絶えたが、津野神楽や豊前神楽、東峰村の小石原千灯明などに形を変えて受け継がれている。 このように、英彦山の修験文化と「鬼滅の刃」との親和性は数多く見いだされる。伝統的な修験道文化を現代の作品とも関連づけて紹介することで、若い世代にとっても英彦山の魅力や価値をより身近に感じてもらえると考える。
�づ催陳�・東峰村にまたがる英彦山地域の文化資源を、県としてどのように地域振興に結び付けるのか、知事のご所見を問う。

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(知事答弁)
英彦山地域の文化資源を活かした地域振興について
英彦山周辺には、修験道の聖地である英彦山神宮や修験道の行場であった行者堂など、修験道文化に根差した多様な文化資源がある。
県では、こうした資源を地域振興に活かすため、東峰村、添田町とともに、海外映画やドラマのロケーション誘致に取り組んでいる。
具体的には、東峰村、添田町にある文化資源の12か所でロケを行い、映画「武蔵」を制作した。この映画を昨年11月に米国ハリウッドで開催された国際映画祭に出展したところ、大変好評を博した。
その後、撮影に関する問い合わせが海外から多数寄せられるなど、注目が集まっているところである。
また、この地域には文化資源だけでなく、岩屋湧水、彦山川の清流などの自然や伝統産業である小石原焼・高取焼など、特徴的な地域資源も多数ある。
今後とも、様々な地域資源を活かし、東峰村、添田町にまたがる英彦山地域の地域振興に努めてまいる。

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〇大分県との広域的な連携、「日本三彦山」という強いブランド力、そして日本が誇るポップカルチャーの取り込みによって、英彦山が九州の誇りにとどまらず、日本の宝として、そして未来には世界が注目する聖地となることを強く期待し、私の質問を締めくくらせて頂く。

2025.9.20


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