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令和7年決算特別委員会〜本県の林道整備について

決算特別委員会(令和7年10月2日)農林水産部質疑審議(全文掲載)
(本県の林道整備について) 自民党県議団 神崎 聡

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自民党県議団の神��聡です。私は生まれた時から、緑に囲まれ、空気も水も美味しい自然豊かな環境に育ちました。私の祖先も、また子どもたちも同じように過ごしてきました。そんな「当たり前の風景」である森林や清流でありますが、実は、先人が築き、守り、受け継いできた営みの結果なんだと思います。
森林は、木材生産のみならず、国土の保全や水源のかん養、さらには災害防止や地球温暖化対策など、多くの機能を持ち、私たち県民に計り知れない恩恵を与えてきました。この大切な財産を守り育て、健全な姿で次の世代に引き継いでいくことは、今を生きる私たちの責務であります。
本県の森林は県土の約45%を占め、その多くはスギやヒノキの人工林で、いま利用期を迎えています。しかし木材価格の低迷や、林道から遠いなどの非効率性により、主伐が進まない地域もあると聞きます。
林道を整備することで、林業機械の活用や効率的な運搬が可能となり、生産性は大きく向上します。さらに、間伐などの森林整備も進み、災害防止や水源涵養といった多面的機能の発揮にもつながります。
そこで、本県の林道整備について質問させていただきます。
問1)まず、林道整備の目的についてお聞かせください。

答1(農村森林整備課長)
林道は、造林、保育などの適正な森林整備や木材生産量の拡大、労働条件の改善を主な目的として森林内に整備する道路であり、県や市町村では、民有林を対象に林道整備を進めております。
林道の目的が木材生産であるということは、スギやヒノキの人工林が多い地域において、整備を進めるべきではないかと思います。
また、林道がどれだけ整備されているかを示す指標として林道密度がありますが、この密度が高いほど、森林整備や木材生産が効率的に行えることを意味していると伺っています。

問2)そこで、県内の民有林の人工林率と、整備されている林道の総延長および、林道密度についてお聞かせください。あわせて、私の地元である添田町の現状もお聞かせください。

答2(農村森林整備課長)
県内の民有林の人工林率は64パーセントで、添田町は県平均より18ポイント高い、82パーセントになっています。
また、県内の林道総延長は、昨年度末時点で、約1,600キロメートル、林道密度は、1ヘクタール当たり8.3メートルとなっています。
なお、添田町の延長は、約73キロメートルで、林道密度は県平均より低い、1ヘクタール当たり7.2メートルとなっています。

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林野庁が示しています持続可能な森林整備に必要な林道密度は、1ヘクタール当たり、15〜20mとなっておりますから、福岡県の現状は、半分程度であるといことがわかりました。
また、添田町は、人工林率が県の平均より高く、その一方で、林道密度は県の平均より低い状況とのことですが、県内の人工林の多い地域では、まだまだ林道整備が必要ではないでしょうか。
しかしながら、林道を計画するには、傾斜が急で起伏が多い森林において効果的に道を配置していくだけでなく、数多い森林の所有者や境界を特定するなど、多くの課題があると思います。
このため、地元の市町村や森林組合など関係者の協力を得ながら進めていくことも、必要ではないかと考えます。
問3)そこで、林道を整備するには、どのように計画を立てて進めているのか、事業採択までの過程と併せてお答えください。

答3(農村森林整備課長)
県では、林道整備にあたって、地元からの要望を受け、関係市町村や森林組合などと連携し、効率的な森林整備や木材生産が可能となる区域の現地調査を行います。
その結果を元に、森林資源の状況や地形などを考慮した上で、道路線形や規模などの事業計画を策定し、その後、国の承認を受けて採択となります。

林道整備の基本的な計画の考え方は分かりました。地元からの要望を受けてから、工事着手となると数年はかかる計算になるんですね。
一方、今年2月から3月にかけ、岩手県大船渡市や愛媛県今治市など全国各地で大規模な山火事が発生し、多くの森林が失われました。
山火事は、傾斜があり、水の確保が難しく、火災発生地へのアクセスが悪いといったことから、消火活動は非常に困難なものであります。
しかしながら、林道があることで、迅速な消火活動が可能となることから、防災の面からも林道の重要性は高まっております。
問4)そこで、お尋ねします。県では、林道の整備にあたり、木材生産だけでなく、防災や地域振興の観点から、どのように計画しているのか、具体的な事例も踏まえお答えください。

答4(農村森林整備課長)
県では、林道の防災機能を発揮するため、大雨被害により公道が被災し、通行止めとなった際の「う回路」となる線形や、防火水槽などの山火事防止施設を計画することとしています。
また、山村地域に点在する集落を林道でつなげることで、住民の生活の利便性が向上するよう計画しています。
具体例としましては、添田町と赤村を結ぶ林道岩石(がんじゃく)線は、一般道並みの片側1車線とすることで、地域の生活道として役立っており、緊急時には、「う回路」としての機能も有しています。

課長の説明で、林道には、木材生産だけでなく、防災や地域振興も考慮して計画されているということが、よく理解できました。その計画した林道を具体化していくためには、やはり、その財源の確保が重要であると考えます。
問5)そこでお尋ねします。国では、林道の整備にも活用できる財源として「森林環境譲与税」を市町村に譲与しておりますが、昨年度の添田町への譲与額はどの程度か。また、その財源をどのように活用しているのかお答えください。

答5(林業振興課長)
「森林環境譲与税」は、令和元年度から、森林整備等に必要な地方財源を確保するため、国から県や市町村に対し譲与されております。
昨年度の添田町への譲与額は、5千180万円余となっており、植栽や下草刈り等の森林整備、本年四月に開校した添田町立小中学校の内装木質化、町内の新生児や幼児への木製おもちゃの贈呈といった取組に、活用されています。

添田小学校・中学校は私の母校ですが、「森林環境譲与税」が新校舎に活用されているということは知りませんでした。
添田町では、「森林環境譲与税」は林道整備ではなく、森林整備や木材利用といった様々な課題に対応するために活用されているんですね。
そういった中で現在、添田町では林道が整備中であります。
問6)では、その林道整備にかかる財源と総事業費、そして、進捗状況をお聞かせください。また、林道の整備による効果についても、併せてお聞かせください。

答6(農村森林整備課長)
現在、県が事業主体となり、添田町の津野地区において林道豊前坊線を整備しております。総延長は約17キロメートル、総事業費約50億円であり、昨年度末時点で97パーセントが完成し、来年度には全線開通を予定しております。
整備にあたっては、国庫事業を活用しており、補助残については、すべて県が負担しています。
効果につきましては、林道豊前坊線の整備前、周辺の森林では主伐が実施されていませんでしたが、整備を開始した平成20年度以降、約100ヘクタールの主伐が実施されています。

林道豊前坊線は、国庫事業を活用し、計画的に進められており、林道の整備が進むことで、木材の生産が拡大しているとの答弁でした。
問7)そこで、お尋ねします。県では、さらなる木材生産の拡大に向け、林道の整備とあわせ、どのような対策を行っているのか、その実績と併せてお答えください。

答7(林業振興課長)
県では、主伐の搬出経費を一部助成するとともに、木材生産の低コスト化を図るため、林道の整備とあわせて、作業道整備や高性能林業機械の導入を支援しております。
このような取組の結果、昨年の木材生産量は、約35万1,000立方メートルとなり、5年前に比べて2割増加しております。

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林道の整備に加え主伐の推進により、本県の木材生産は確実に拡大しているとのことです。
私の地元添田町を含め県内の山間地域では、林業は基幹産業の一つであります。今まさに、利用期を迎えた森林を「伐って、使って、植えて、育てる」という形で、森林資源の循環利用を進めることにより、この林業を成長産業化させることで、地域の雇用を守り、所得の確保につなげていくことが重要であると考えます。
林道豊前坊線は、来年度に完成予定とのことですが、山間地域に不可欠な「動脈」とも言える重要なインフラである林道を、計画的に進めていくことが必要であります。
問8)最後に、林業の成長産業化に向け、本県の計画的な林道整備に対する部長の決意をお聞かせ願います。

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答8(部長答弁)
林道は、高性能林業機械の森林内への搬入や、大型トラックによる木材の搬出を可能にし、林業の低コスト化に大きく寄与することから、林業の成長産業化を支える重要な生産基盤であります。
また、山村地域の生活道路としての機能に加え、災害時における、集落の孤立を防ぐためのう回路や、緊急車両の通行路としても利用できることから、防災の面からも、委員ご指摘のとおり、林道は地域の重要なインフラであると認識しています。
県としましては、引き続き、林道整備を計画的に実施できるよう、国に対して、予算の確保について要望していくとともに、関係市町村と連携し、林道の整備をしっかりと進めてまいります。

2025.10.11


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