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国際化・多文化共生社会調査特別委員会管外視察〜北海道(令和8年6月3日〜5日)
国際化・多文化共生社会調査特別委員会管外視察〜北海道(令和8年6月3日〜5日)
| 国際化・多文化共生社会調査特別委員会管外視察が令和8年6月3日〜5日の日程で行われました。視察先は以下の通りです。
【国立アイヌ民族博物館(ウポポイ)を視察】
本日6月3日、福岡県議会国際化・多文化共生社会調査特別委員会の管外視察で、北海道白老町にある国立アイヌ民族博物館(ウポポイ)を訪問しました。先週の常任委員会に引き続きの管外視察です。(選挙前の年度は早めに日程が組まれます。)
実は、令和5年11月に別の委員会の管外視察で、アイヌ文化に関して、北海道博物館(森のちゃれんが)を訪問していました。
当時、長男が財務省主計局内閣官房係に在籍し、北海道開発関係予算の査定を担当していたこともあり、北海道の歴史や文化、アイヌ施策にも関心を持っていました。その際は、施設運営や予算規模などについて質問したことを覚えています。
北海道博物館では、北海道の自然・歴史・文化を総合的に学ぶ中で、アイヌ文化を北海道の歴史や文化を構成する重要な要素の一つとして学びました。
一方、今回視察した国立アイヌ民族博物館は、先住民族であるアイヌの歴史や文化、その尊厳と多様性を国内外へ発信するために設置された日本初の国立博物館です。
質疑応答の際には、
「北海道博物館ではアイヌ文化を北海道の歴史・文化の一部として学びました。一方、国立アイヌ民族博物館では先住民族という視点が強調されています。この違いによって来館者の理解や受け止め方はどのように変わるのでしょうか。」
と質問させていただきました。
博物館側からは、それぞれの施設が担う役割は異なるものの、国立アイヌ民族博物館では、アイヌ文化を過去の歴史としてだけでなく、現代にも受け継がれ、未来へ発展していく文化として伝えることを重視しているとの説明がありました。
視察を通じて改めて感じたのは、地域固有の文化は、単に保存するだけでは未来に残らないということです。
地域の人々が誇りを持ち、その価値を学び、語り継ぎ、多くの人々に知っていただくことで、初めて次世代へ継承されていくのだと思います。
その意味で、私たちの地元に残る英彦山・求菩提山、そして大分県六郷満山へと連なる修験文化も大きな可能性を秘めています。
近年は、これらを一体的な「修験文化圏」として捉え直し、その歴史的価値や文化的魅力を国内外へ発信しようとする動きも高まっています。
神仏習合・修験道という日本独自の精神文化は、世界に誇るべき貴重な文化遺産です。
アイヌ文化の継承と発信の取組を学びながら、英彦山をはじめとする地域文化をどのように未来へ継承し、観光振興や地域活性化につなげていくのかを改めて考える、大変有意義な視察となりました。
文化を守ることは、地域の未来を守ることでもあります。
今回の視察も今後の県政活動に活かしていきたいと思います。
なお、私は昨年9月定例会一般質問において、「英彦山・求菩提山の修験道文化における広域振興について」質問を行いました。
英彦山・求菩提山と宇佐神宮、六郷満山を結ぶ「修験文化圏」の形成や、文化財保護と観光振興を両立させる広域連携の必要性について提言しています。今回の視察を通じて、その重要性を改めて実感しました。
一般質問の内容はこちらからご覧いただけます。
http://kouzakisatoshi.com/hpgen/HPB/entries/2739.html
(英彦山・求菩提山の修験道文化における広域振興について(令和7年9月定例会一般質問)





【新おたる農業協同組合】
新おたる農業協同組合を訪問し、農業分野における外国人材の受入れや活用の現状について説明を受けました。
全国的に人口減少や高齢化が進む中、農業分野においても担い手不足は深刻な課題となっています。
そのような中で、外国人技能実習生や特定技能外国人は地域農業を支える重要な存在となっており、新おたる農協管内でも様々な形で活躍されているとのことでした。
特に興味深かったのは、福岡県(JA全農ふくれん)と北海道(JA新おたる)の間で行われている「産地間連携」の取り組みです。
北海道と福岡県では農繁期・農閑期が異なることから、
●4月〜10月:北海道でミニトマト等の収穫・選果作業
●11月〜3月:福岡県で「あまおう」などの選果・パッケージ作業
という形で、外国人材が季節ごとに両地域を移動しながら働く仕組みが構築されています。
この「産地間連携」について、福岡県からの逆バージョンは考えているのか、また他県との連携はどのような状況になっているのか、私から質問をさせていただきました。
人口減少と高齢化による深刻な人手不足の中、このような取り組みによって農業生産が支えられている現場を目の当たりにし、関係者の皆様の努力と工夫に深く敬意を表するところです。
一方で、視察では受入れの現場が抱える様々な課題についても率直なお話を伺うことができました。
短期間で地域を移動することによる地域コミュニティとの関係づくり、宿舎や移動手段の確保など受入側の負担、さらには特定技能制度における転職の自由度の高さによる人材流出の可能性など、現場ならではの課題も少なくありません。
私は、人口減少社会の中で外国人材の活躍は一定程度必要になる一方で、地域住民の安心・安全や地域文化との調和、そして国内の担い手確保や農業所得向上への取り組みも同時に進めていかなければならないと考えています。
人口減少という現実から目を背けることなく、地域の活力と秩序をいかに守り、持続可能な地域社会を築いていくのか。
今回の視察で得た現場の知見を踏まえ、今後の県政活動、そして委員会での議論に活かしてまいります。




【ホクレン農業協同組合連合会】
福岡県議会国際化・多文化共生社会調査特別委員会の管外視察の一環として、ホクレン農業協同組合連合会を訪問し、「農林水産業の国際競争力の強化について」説明を受けました。
ホクレンは、北海道全域のJAを結ぶ経済連として、生産・流通・販売までを一体的に支える日本最大級の農業団体です。
今回の視察では、北海道農業の国際展開や輸出戦略、ブランド力強化の取組について学ぶことができました。
説明によると、この10年間で北海道産農産物の輸出額は約3倍に増加しているとのことです。
そこで私は、
「担い手不足が進む中で、北海道全体の農業生産高はどのように推移しているのか」
「輸出拡大によって生産者所得は実際に向上しているのか」
「海外産農産物との競争の中で、日本農業が勝負すべき分野はどこにあると考えているのか」
「北海道ブランドをどのように構築し、海外市場で評価を高めているのか」
について質問させていただきました。
説明では、生産現場では担い手不足が進む一方で、農地の集約化やスマート農業の導入、生産性向上への取組が進められていること、また輸出は生産者所得向上の重要な手段の一つとして位置付けられていることなどが紹介されました。
特に印象に残ったのは、日本農業は海外との価格競争を行うのではなく、安全性や品質、高付加価値といった強みを活かして差別化を図ることが重要であるという考え方です。
北海道では、「北海道ブランド」を単なる産地表示ではなく、品質や安全性への信頼、豊かな自然環境、そして生産者の努力によって築き上げてきました。そのブランド力が海外市場での評価につながり、輸出拡大を後押ししていることを改めて実感しました。
福岡県においても、あまおう、八女茶、柿をはじめ、全国に誇れる農林水産物が数多くあります。
人口減少による国内市場の縮小が予想される中、地域の強みを磨き、国内だけでなく海外市場にも目を向けていくことは、今後ますます重要になると感じました。
農業の国際競争力強化は、単なる輸出拡大ではなく、生産者所得の向上や地域経済の活性化、さらには地方創生にもつながる重要な取り組みです。



【公益社団法人 北海道観光機構】
最後の視察先の公益社団法人北海道観光機構では、「インバウンドの増加に伴う課題及び対策について」説明を受けました。
北海道ではインバウンド需要の回復に伴い、観光客の増加が進む一方で、周遊ルートの形成、交通アクセスの確保、観光人材やガイドの育成、さらにはオーバーツーリズムへの対応など、多くの課題に直面しているとのことでした。
そのような中で、私が特に興味をもったのは、デジタル技術(DX)を最大限活用しながら持続可能な観光地域づくりを進めている点でした。
北海道観光機構では、「HTO観光インフラデジタルプラットフォーム(仮称)」の構築を進めており、人流データや観光統計データを一元的に管理・分析することで、観光政策や地域経営に活用する仕組みづくりが行われようとしています。
また、生成AIを活用した観光案内やモデルルートの提案、多言語での情報発信に加え、Googleマップや検索エンジンなどを通じて外国人観光客へ正確な観光情報を届けるための情報整備も進められています。
さらに、蓄積したデータを自治体やDMO、交通事業者、観光事業者と共有することで、観光客の分散化や広域周遊の促進、観光コンテンツの磨き上げなどにも活用されるとのことでした。
特に目が引かれるのは、単に観光客を増やすことを目的とするのではなく、データを活用して観光客の流れを把握し、地域住民の暮らしとの調和を図りながら、持続可能な観光地域づくりを目指している点です。
観光振興は、もはや施設整備やPRだけではなく、データとデジタル技術を活用した「地域経営」の時代に入っていることを強く実感しました。
福岡県においても、インバウンドの回復が進む中で、観光振興と地域住民の暮らしの両立を図りながら、地域の魅力を国内外へ発信していくことが重要なんだと思います。


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2026/06/06 08:27
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