神崎聡(こうざきさとし)夢からはじまる
last update 2026/09/25 02:19
 HOME
HOME > 議会質問 > 令和8年9月定例会一般質問〜職員公益通報制度の実効性向上について

令和8年9月定例会一般質問〜職員公益通報制度の実効性向上について

r709012

令和8年9月24日、令和8年9月定例会一般質問。「職員公益通報制度の実効性向上について」。

r709003

皆さん、こんにちは。同志会の神��聡です。
今会議より私は一人会派となり、議席も移動いたしました。見渡してみますと、私の席は、かつて所属していた元の場所に戻りました。
「守破離」という言葉があります。「規矩作法 守りつくして 破るとも 離るるとても 元を忘るな」
今一度、議員としての原点に戻ります。議員としての本分は、県民の声や現場の声を受け止めることであります。そして、問題が大きくなる前に、その兆しを見つけ、問い、正していくことも、本分の一つではないかと考えます。

そこで本日は、「職員の声を、県庁組織は本当に受け止めることができているのか」という観点から、職員公益通報制度の実効性向上について質問いたします。
私は、公益通報制度とは、単に「不正を告発するための制度」ではなく、問題が大きくなる前に、組織自身が問題を発見し、改善するための重要な内部統制の仕組みだと考えています。

福岡県では、職員を対象とした公益通報の仕組みが平成16年から運用され、20年以上が経過しています。一方、公益通報者保護法については改正が行われ、本年12月から改正法が施行される予定です。
制度が存在していることと、制度が実際に機能していることは、同じではありません。

(質問)
そこで、まず知事にお尋ねします。
過去5年間について、職員からどの程度の通報・相談が寄せられ、そのうち、どのような案件が受理され、調査され、どのような是正や再発防止につながったのか。単に件数を示すだけではなく、制度が実際に組織改善に結びついているのか。
県として、現在の制度の実効性をどのように評価しているのか、知事にお尋ねします。

r709018

(知事答弁)公益通報制度の運用実績と実効性について
県では、公正な県政運営に対する県民の信頼を確保することを目的として、職務上の法令等に違反する行為について、職員からの通報を受け付ける職員公益通報制度を平成16年に導入している。
過去5年間の通報件数は18件であり、服務規律違反や不適切事務処理の疑いなどの通報を処理している。調査の結果、不適切な行為が確認された場合は、行為者への指導や、問題の是正措置を行っている。また、通報を契機に全庁的な再発防止に繋げた案件もある。
こうしたことから、本県における公益通報制度は実効性が確保されているものと考えている。

ここで、一つ重要な視点があります。
職員が声を上げるルートは、公益通報制度だけではありません。内部の相談窓口や外部の専門家への相談、また、事案によっては報道機関を通じて社会に問題が提起されることもあります。
職員が声を上げようとしたとき、県には、本当に信頼して相談できる選択肢があるのか。このことを検証しなければ、公益通報制度の実効性を本当に評価することはできません。
先日、県は、職員に対する不当な要求や威圧的な言動等について、所属長以上の職員を対象とした匿名アンケートの結果を公表しました。
先の代表質問において、知事から、今回の匿名アンケートは個別事案の特定を目的としたものではなく、アンケート自体の追加調査は行わない一方、過去の不当な要求等については、相談があれば必要な事実確認を行い、適切に対応するとのご答弁がありました。
しかし、私はここで、一つ確認しておきたいことがあります。
今回のアンケートでは、議員による不当な要求等が103件あり、その中には、特定の事業者の選定や補助金の採択に関する働きかけなど、県政の公正性に関わり得る事例も含まれています。
もちろん、匿名アンケートで把握されたすべての事案について、直ちに特定し、調査すべきだということではありません。
しかし、県民の信頼を回復するためには、職員からの相談を待つだけではなく、県としても、可能な範囲で過去に何が起きていたのかを検証し、問題が確認された場合には、適切に是正していく姿勢が必要ではないでしょうか。

(質問)
そこで知事に伺います。
今回のアンケートで明らかになった過去の不当な要求等について、相談を待つだけではなく、県として自ら検証することも含め、可能な範囲で事実関係を明らかにし、法令違反等が疑われる事案については、必要な調査や法的手続まで講じていく考えがあるのか、知事の姿勢をお尋ねします。

(知事答弁)不当な要求等に関する匿名アンケートを踏まえた過去事案への対応について
今回の調査は、職員が職務の過程で受けた不当な要求等の実態を把握し、今後の対策に生かすことを目的として実施したものであり、個別事案の事実認定や行為者の特定を目的としたものではない。
また、匿名で実施した調査であることに加え、行為者や行為類型の双方について複数回答を可能としているため、誰がどのような行為を行ったかを個別に紐づけて把握することは困難であり、追加調査を行うことや過去の個別事案の調査を行うことは考えていない。
一方で、本条例に基づき設置する内部相談窓口及び弁護士による外部相談窓口では、今後新たに発生する事案だけでなく、過去に受けた不当な要求等に関する相談も受け付けることとしており、職員から相談があった場合には、必要な事実関係の調査を行うこととしている。
その上で、事実関係が確認された場合は、当該事案の態様や、行為者との現在の関係性等を踏まえ、必要に応じて行為者に対し、行為が職員に与えた影響を説明し、今後の改善を求めるなど、適切な対応を行ってまいる。
また、調査の結果、犯罪行為が確認された場合は、刑事告発等の必要な対応をとってまいる。

(質問)
そして、公益通報制度の実効性を測るとき、単純に「通報件数が何件あるか」だけを見るのでは不十分です。
むしろ、「本来この制度に届くべき声が、届いているのか」という視点が必要ではないでしょうか。
職員が安心して声を上げ、その声が必要な対応や組織の改善につながる。そうした制度として、本当に信頼されているのかを検証することが重要です。
そこで、県として、職員の声が本当に届いているのかを、どのような方法で把握し、検証しているのか、知事の認識をお尋ねします。

(知事答弁)職員が安心して声を上げられる環境と制度への信頼について
本県の公益通報制度においては、内部窓口として人事課内部統制室長を、外部窓口として指定弁護士を設けており、いずれの窓口に通報するかは通報する職員が選択することができる。
また、通報した職員は、通報したことによっていかなる不利益な取扱いも受けることはないこと、通報者を特定しようとする行為を行ってはならないことを定めており、通報者の秘密やプライバシーは確保される。
加えて、毎年各所属において実施する研修や、新規採用職員研修において、公益通報制度や通報者の保護等について説明し、職員に対する周知を行っている。
現状、職員から制度に対する懸念や不安の声はあがっていない。
この結果、毎年度、一定数の通報が窓口に寄せられているところである。職員が声を上げようとしたときに、安心して制度を利用することができるよう、引き続き、職員に対し制度の周知を図るとともに、適切な制度運用に努めてまいる。

(質問)
次に、県民への説明責任について伺います。
年間の通報件数、主な類型、調査の実施状況、是正や再発防止の取組など、制度がどのように機能しているのかを県民に分かりやすく示すことは、制度への信頼にもつながると考えます。
そこで、県として今後、個人情報や調査上の秘密に十分配慮しながら、公益通報制度の運用状況や改善状況について、県民への説明をどのように充実させていくのか、お尋ねします。

(知事答弁)公益通報制度の運用状況に関する県民への説明責任について
県で処理した公益通報については、翌年度に、事案が特定されない形で、通報の概要、通報先及び是正措置を含む調査結果の概要について、県の附属機関である「福岡県職員倫理審査会」に、制度の概要と併せて報告を行ったうえで、県のホームページで公表している。
今後も、適切で透明性の高い制度運用に努めてまいる。

(要望)
最後に、本年12月から改正公益通報者保護法が施行されることを踏まえ、小さな声を組織が受け止め、問題が大きくなる前に気づき、是正する。そのための公益通報制度を、「あるだけの制度」から「機能する制度」へ。そして、職員が安心して声を上げ、その声を組織の改善につなげられる県庁をつくっていただくことを要望し、質問を終わります。ありがとうございました。

(再質問)
再質問をいたします。
知事は、過去の不当な要求等について、職員から相談があった場合には、必要な事実関係の調査を行うと答弁されました。しかし、その中には、公益通報に該当する事案や、刑事告発等が必要となる事案があるかもしれません。
今回、議員による不当な要求等が103件あったという事実を前に、過去の検証をせずに、未来だけを語る改革では、県民の信頼は、到底、取り戻せません。
知事は、職員を守るための条例をつくろうとしているわけですから、職員が相談したくても、相談できない可能性まで考える必要があるのではないでしょうか。
そこで改めてお尋ねします。
「103件」という事実を県としてどう受け止め、単なるアンケート結果で終わらせることなく、今後の制度改善や必要な事実確認につなげていくのか。知事の明確な答弁をお尋ねいたします。

(知事答弁)
ご答弁申し上げます。まず今回のアンケート調査の結果により、この不当な要求等が、103件あったということについては、大変深刻に受け止めているところでございます。
今回の調査でございますけれども、先程もご答弁したわけでございますが、回答者が不利益を心配することなく、このような実際に経験したこと、あるいは見聞きしたことを率直に回答できるよう、匿名で実施をいたしました。個別事案の事実認定を目的としたものではございません。
また、行為者や行為類型の双方について、複数回答できるということにしておりましたので、だれがどういう行為を行ったかということを個別に紐づけていくと、そういう把握は困難な状況となっております。
このため、アンケート結果を手掛かりとして、追加調査を行ったとしましても、調査としての実効性は低いものとして考えております。
さらに、今申し上げましたように、匿名での回答を前提として、収集した情報でございまして、これを基に追加調査を行うということは、今後同様の調査を実施する際に、職員が率直な回答を控えることにもつながりかねないと思っております。
このため、追加調査を行うことは考えておりませんが、先程もお答え申し上げましたように、過去に受けた不当な要求等に関する相談についても、新たに設けます相談窓口で受け付けます。
相談窓口を積極的に活用してもらいますよう、職員のみなさんには、もちろん条例を御可決いただいた上でということになりますが、しっかりと周知を図ってまいりたいと考えております。

kouekituuhouseido202609

2026.9.25


その他議会質問はこちらから>>

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://hpb.rentalserv.net/cgi-bin/tb.pl?bid=1773&eid=2828

コメント

コメントはまだありません。

コメントを書く
名前

メールアドレス

URL

コメント


Copyright © Since 2005 Kouzakisatoshi.com. All Rights Reserved.

 

最近の記事

メインメニュー

リンク

RSS

blogmura